おでんを「臭い」といったオットよ・・・

先日韓国人のお友達アンジャと韓国グローサリーへ出かけた私。未だに1人で運転できない私は、なにかと彼女のお世話になっております。この日も「デイブが忙しくって外出できないなら、一緒に行かない?」と誘ってくれました。韓国グローサリーはコートランドから車で35分くらいのところにあるシラキュースという街にあります。このあたりのアジア人は大抵がこの店を利用している様子。

さて、この日はキムチの他に、韓国のあさりの塩辛(真っ赤で辛くて、でもうまい)、それから冷凍ぎょうざの皮をさっさとかごに入れてから、店内をうろうろしていると、なんと「おでん」のネタが2人分パックにされて売られているではないですか。しかも「紀文」、こりゃいい!と迷わず手を伸ばし、「せっかくおでんなんだから」と大根も丸ごと一本ゲットいたしました。

帰宅してから、「今日ね、グローサリーで$15使ったからお金ちょうだい」とオットにねだり(アメリカでは財布の紐はオットが握っているのが普通です)、「なにを買ったの?」と尋ねるオットにはりきって「おでん」と答える私。「オデンってなに?」というので、早速冷凍庫から取り出してオットに見せる。「なんかユニークな感じだね」「これはね魚から出来ているの。煮て食べるんだよ」「へ〜」・・・その「気のない返事」に、「あ、こりゃ食べる気ないな」と素早く悟る私でした。

でも、いいんだも〜〜〜ん。彼が食べないのなら、私が2人分食べられるってことではないか。ラッキーだわ。と、早速先日、昼頃から勇んで仕込みにかかりました。じゃがいもとゆで卵と、もちろん大根も準備して。付属のだしに自分で調味料を加えて、恋しい「お多幸」色になるように(しょうゆがしっかり染みている)濃い目に味付けいたしました。コトコトと火にかけていると、だしとしょうゆの香りが部屋中にただよってきて、そりゃもうたまらないことといったらありません。「久々に懐かしい日本の味だ〜」と、わくわく度は高まるばかり。

しかし。ふと、「もしかして、においが強烈過ぎて、隣人から文句言われたらどうしよう」という不安が頭をよぎりました。これは笑い話ではないんですよ。こういった苦情を言われたアジア人はとても多いと聞いています。特に和食はどうも「魚臭い」のだそうでして。そこで私はこのくそ寒い中ベランダのドアを全開にして料理していたのです。ちゃんと気を使っていたのです。

さて、肝心のおでんは大変おいしく煮えまして、その日はオットが夕食時に帰宅しないのを確認してから、ひとりでたらふく頬張ったのでした。大根はとろとろ、卵はしっかり味が染みて、ごぼう天なんか「超久しぶり〜〜〜」と。

久しぶりのおでんでまさに身も心もしあわせ状態だった私。気機嫌良くカウチに寝転がってTVを見ておりましたところへオットが帰宅。と、彼はドアを開けるなり「このにおい、なに?」と顔をしかめたではありませんか!!!!なんてこった。隣人ではなくオットに言われてしまうとは。「おでん煮たんだよ」と一気に不機嫌になる私。「なんか、くさいっていうか・・・」と鼻をくんくん動かしながら、不快な表情を見せるオット。私のおでんをくさいというなぁぁああ!日本食をなんと心得るぅぅううう!と思いましたが、ここは大人になって「ごめんね。しょうゆたくさん使ったから」・・・それまでは、もし、お腹へってるんだったら、おでん食べる?って聞こうかと思っていたのに。これじゃ食べるどころの話ではありません。

後で、この話題をcookpadで愚痴ったら、同じくアメリカ人のだんなさんを持つ方からコメントが帰ってきて、その方がいうには「大根がくさいんですよ」とのことでした。彼女のだんなさんは冷蔵庫に大根の煮物などが入っていると「う○このにおいがする」と文句をいうのだそうです。おでんの大根が臭い、なんて今まで一度も考えたこともなかったので「目からうろこ」状態。大根、においする??しかも、う○このにおい??よう、わからんな。あ〜あ、ため息です。