英語で面接を受けてみた(初体験である)

ガーデニングやベイキング、クッキングにクリーニングに…と、専業主婦の毎日をそれなりに楽しんできたこの2年間。だったが、それもね〜〜、正直いって、2年も経つと、ちょっと飽きてきた、っていうのが本音かな。特に我が家は夫婦二人なので、朝オットが出かけてしまえば、後は私1人の気ままな一日、これはこれでいいのだけれど、要は刺激がないのですよ、刺激が。って、なんか昔読んだ主婦雑誌の見出しみたいだけれど、いや、社会から離れてしまうと、生活はガクッと「地味」になりますね。そこで、そろそろ始動してみるか、と思ったわけです。単純ですが、そう、仕事でもしてみようかな〜っと、思い立った訳です。

早速、ネットと新聞の求人欄をチェックして、目に付いたポジションへ履歴書を送ってみました。ひとつは新聞社のアドバタイジング・クラーク、あとひとつは大学のプログラム・アシスタントといったポジションです。こちらの履歴書(レジュメという)には、日本のもののように生年月日や性別、写真の欄はなく、学歴と職歴、後はどういったスキル(技能)があるか、をまとめて書くようになっています。それにカバー・レターをつけて送るのですが、このカバー・レターというのは、まさに「自分の売り込み文」で、日本だったら絶対にあり得ないような「自我自賛」のオンパレード。「私はこんんなスキルがあるので、このポジションには最適です」「必ずや御社のお役に立つこと、間違いなしです」ってな具合が延々と続く…。日本語の「謙遜」という概念は、「自分に自信がないもの」ととられてしまうのです。

そんなアメリカ式履歴書をメールで提出してから(これもアメリカっぽいよね)数日後、なんとそのどちらともから「面接(英語ではインタビューという)に来て欲しい」と電話があるではないですか。自分で履歴書を送っておいてなんなんですが、正直いって期待していなかったので、かなり驚く。早速オットに「どうしよ〜〜、面接だって」と泣き言を言ってみるが、彼は実に楽観的で「大丈夫だよ。笑顔さえ忘れなければ」なんて言っている。笑顔???それだけか???もっとも、私だってこれまでの人生で面接くらい、何度だって受けていて、それなりに心得はあるものだ。まぁ、なんとかなるだろうと、これまた楽観的な私。

さて、(一気に)結論です。はい、どちらも不採用となりました…。って、当然だよ〜〜。だって、私アメリカの面接の心得ってもの、全く知らなかったんだもん。恥。いやはや、質問内容が、こんなシミュレーションテストみたいなものだとは知りませんでした。日本じゃ、あまり聞かれないことですよねぇ。以下質問内容:「あなたがボスに頼まれた仕事で異常に忙しくしている時に、横から割り込みで『緊急なんです』と誰かが用事を頼んできました。こんな場合、どう対処しますか?」「ストレスが溜まって爆発しそうな時、いったいどうやって解決しますか?」「頻繁にかかってくる電話、ボスが話したい人、話したくない人の区別をどうやってつけますか?」ってな超具体的質問が、ガンガン、延々と続くのでした。こんな質問、日本語でだってどうやって模範回答するか分からんちゅうのに、これがすべて英語で行われたわけですね。想像してください、私の顔、引きつり笑いでした、ははは。

まぁ、それでも自分では努めて常識的な回答をしたつもりなんですが…。後でオットに聞いたら笑われた回答もあったので、やっぱりアメリカン・カルチャーでは通用しないこともあるのでしょう。特に、語学に関しては「オハヨウゴザイマス、コンニチハ」くらいの日本語が話せるレベルでも、「日本語も話せます」と履歴書に書くのがアメリカ人。そのくらい自分を積極的に売り込んでいく姿勢が必要な訳ですが、一方私なんて、「私の英語はまだまだです」なんて、日本人特有の謙遜で言っちゃったような気がするし。あ〜〜〜あ。やっぱり専業主婦の道を極めるしかないかな〜と、思い始めてるこの頃。あ、でもいい経験でしたよ。