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悲しい運命の贈り物たち

クリスマスが終わると、どのお店も最大のセールの始まりです。ほんの数日でここまで値が下がってしまうんだったら、クリスマス時期にプレゼント交換するのってバカバカしいな、とすら思うほどですが、ま、仕方ないですね。

さて、プレゼントといえば、アメリカでは頂いたプレゼントも気に入らなければ、さっさと返品するか、もしくは換金、交換するというのはごく当たり前のことです。ギフトの購入時に「ギフト・レシート」というのを添えてくれるように頼めば、後でその商品を受け取った人がそのレシートと共に換金、あるいは交換などが出来る仕組みです(レシートがなくても交換してくれるところもあるらしいけど)。人様に頂いたものを、いくら気に入らないからと言ったって、お金に替えちゃう、あるいは他の商品に代えちゃう、なんて、日本人の感覚から言うとなかなかしっくりしずらいのですが、「気に入らないものを持っていてどうするの」というのが彼らの言い分のようですね。ただし、換金になると品物の値段も当然ばれてしまうわけで、「あら、あの人、こんなに安いものくれたのね」なんてこともありえます。なんか、悲しい気分です…。

私も何度かこうしたレシート付きのギフトを頂きました。正直言って「これ、いつ着るの?」とか「どう使うの?」なんて物もありましたけど、換金、交換なんて出来ませんでした。だって贈ってくれた人は、一応は私のことを想ってその品物を選んでくれたわけで…、それを手放すってことはその気持ちまで台無しにしてしまいそうな気がします。律儀な日本人に生れて良かったわ…。

さて、そんな訳で、1年を通して最大のプレセンとシーズンであるクリスマスの後は、各店頭に、換金、交換専用のカウンターが出来たりします。すごいですね。昨日もらった時は「ありがとう!!素敵〜〜〜!」なんて喜んでいただろう品を持って、今日は「換金してちょうだい」と列に並ぶわけです。後で、「あれ、使ってる?」なんて聞かれたりしないんだろうか、と、関係ない私が心配になっちゃいます。

思うに。そもそも、日本における贈り物の概念と、この国の概念は全くは一致しないんではないでしょうか。日本ではお中元、お歳暮に代表されるように、贈り物は特別なもの、感謝の気持ちをたっぷり込めて丁寧に、ってな感じ。お贈りする方に相応しい値段の品物で、さらにのしだの水引だの、風呂敷だの、なんだのっていろいろしきたりもありますよね。ところが、ここアメリカでは、もっとずっとずっと気軽です。冷蔵庫にぺタっと貼るマグネット1個だってリボンをして「贈り物」だし、なんてことないソックスだって「贈り物」。もちろん高級なクリスタルだって「贈り物」ですが、日本人の感覚ほど「あの人には絶対これ」というような、差し上げる品物に想いを込めて…みたいなところがちょっと違うような気がしています。事実、クリスマスショッピングなんて、目についたものを手当たりしだい買っておいて、ちゃちゃっと包んで差し上げる、ってな感じで正しいのではないかしら。そう思えば、もらった後に交換、ってのもうなづくことができるかな。

ただ、驚くのが「これって、どうみても、前に誰かからもらったものが、こっちへ流れて着たって感じだよね〜」というようなプレゼントがあることです。一般的にラッピング(プレゼント用の包み)は自分ですることが多いので、外見からはなんとも判断しにくいのですが、それにしても「ちょっと臭いぞ」という感じのモノがたまにあるんですよね。まぁ、これも「我が家で要らない物だから、人様に差し上げてみようかしら。だって、あちらでは必要かもしれないし」といったような考えがベースにあるんだとは思うんですが。それを失礼だとか恥じだとか考えたりしないところが、アメリカ人らしいのでしょうかね?なんだか、よくわかりませんな。

思ったんだけれど、もらったものをすぐに「いらない」「使わない」って思うんじゃなくて、「これ、ああやって使ったら素敵かも」とか、ちょっと工夫する心も大切なんじゃないでしょうかね、アメリカ人の皆さん(笑)。