古い物には価値がある?の巻

この国の人の「古いもん好き」はかなりのもので、毎日の様にテレビ番組では「新しい椅子をいかに古く見せるか」とか「アンティーク風の棚を造る格安の方法」とかが紹介されています。これらは私にはとても興味深く、思わず「ふむふむ」と熱中して見てしまいます。
実際、アンティークを扱う店はほとんどどの町にもあって、ここコートランド近辺にも多数あります。中には「単に古いだけのガラクタ」もあったりするのですが、まぁそれはそれで見ていて楽しいし、週末のひとときをウィンドウ・ショッピングで過すには最適です。

一方、こうしたアンティークをゲットする一般的な手段として、オークションという手もあります。日本ではオークションというとサザビーなどの高級オークションがイメージされるでしょうが、この辺りではごく気軽に誰でも参加できるオークションが毎週末開かれています。オークションにかけられる品物は実に様々。お金持ち夫人が亡くなった後に残された品から、破産したため奪われてしまった品、また昨日までガレージに転がっていたようなガラクタまでまさにピンキリ。家具などの大きな物は単品でせりにかけられますが、小物類はどさっと箱にいれられて、その箱1つで$2とかいった具合です。
この箱が時に「宝箱」に化けたりするのですね。そう、無造作に掘り込まれた小物の中に、時にウェッジウッドの何とかとか、ビクトリアンのクリスタルの何とか、が入っていたりするらしい。ただ、大抵は本当のガラクタのようですが。
で、ガラクタだった場合どうするか。そう、それをまた自分の家の「ガレージセール」で通りがかりの人に売るわけですね。う〜ん、実に合理的。

ちなみに、私がオークションでゲットした一番価値がありそうなものは、1850年の製造刻印のあるシルバーのプレート。実に繊細なビクトリアン調の模様が彫られていてとてもきれい。その昔にこれを持っていた人はどういう人だったのだろう、と思い馳せながら毎日眺めています。