Changeling

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クリント・イーストウッドが監督した映画「チェンジリング」(意味としては「取替え子」)を観ました。1929年に起きた実際の事件がベースになったこの作品、なかなか見応えのある映画でした。でもぶっちゃけた話、主演はアンジーじゃない方が良かったかもねぇ。この役にしてはちょっと線が細すぎたというか、なんというか。他の人がやったらもっといい映画に仕上がっていたような気がしてしまいました。オスカー取れなかったの、納得できる感じ。

まだ映画を見ていない方も多いかも知れませんから、ストリーには触れないでおきますが、この映画のキーになっている殺人事件についてちょっとだけ。これは1928年に起きた、当時「ウィネビラ養鶏場殺人事件(Wineville Chicken Coop Murders)」と呼ばれたもので、カナダ人ゴードン・スチュワート・ノースコット(Gordon Stewart Northcott )が自分の従弟である当時14歳の少年を巻き込んで(彼はノースコットに無理やり連れ去られて監禁状態にされたうえに、殺人を強制的に手伝わされるはめになる)、若い男の子ばかりを20人も監禁し、強姦、最終的には次々に殺して地中に埋めていったという残忍きわまりない殺人事件です。
チェンジリング」は、この殺人事件の被害者の家族が主人公になって話が進められていくのですが、背後には当時のロサンゼルス市警察の恐るべき体質が隠されていて…、と、後は映画を見てくださいね。

ところで、ノースコットはもちろん後に絞首刑に処されましたが、なんと驚いたことに、この事件現場である彼が当時住んでいた養鶏場の跡地に、現在も家が立っていて普通に暮らしている人がいるのだそうです。
父親が20年ほど前に手に入れたというその土地を所有する、4才の男の子の母親であるノエミさんは、「父親からこの家では自殺があったらしいと聞いていたけれど、養鶏場殺人事件については全く知らなかったわ。」なんでも映画の封切りに合わせて、この事件のことが新聞記事になっているのを見つけた友人からの電話で初めて事件があったことを知ったのだそう。
そのノエミさんの隣家(ここも当時の養鶏場だった)に住むサンチェス一家も、5年前に年老いた友人から事件のことを聞かされたのだとか。「それで初めていろいろな怪奇現象の謎が解けましたよ。戸棚のガラスを叩く音がしたり、誰かがドアをこじ開けようとしたりする音がするんです」。また「とても若くて痩せた男性が、カウチに座っているのを見たこともあります」。

なんか怖い〜〜〜。

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ちなみにこの方が実在したクリスティーン・コリンズさん。映画でアンジーが演じている女性です。