人生とは不公平なるもの

先日オットが「実はさ、この間チケット(違反キップのこと)もらいかけちゃったんだ。」というのでてっきりスピード違反かと思っていたら、ストップサインでちゃんと止まらなかったので呼び止められたのだそう。「でもね、『どこ行くんだ?』って聞かれたから『僕はロイヤーで、そこの大学で教えてるんです。息子を迎えに行って帰宅するところです』って言ったら、『OK、じゃ今度からしっかり止まるように』って言われただけでチケットはもらわなかったよ」とのこと。
なにそれ「ロイヤーです」って言ったらチケットもらわないで済むわけ?そんなのありなの?と聞くと、ロイヤー相手にチケット切っても、結局後で「なかったこと」にされることが多いので、暗黙の了解でそうなっているんだとの説明。なんかよく分からないけど「じゃ、仮に私が同じ目にあったら『夫がロイヤーで…』って言ったら、チケット免れることもあるんかいな?」と聞くと「言ってみてもいいんじゃないの。とにかく、新学期始まったばかりであそこの道にポリス狙ってるから気をつけた方がいいよ」と言われて、取りあえず気をつけよと思っていたというのに。

ああ、ついてない。なんてこった、チケットをもらってしまった。

その道は大学内にある息子のスクールまでいく近道で、畑の中を伸びる狭い道路。その問題のストップサインは「なぜここで止まる必要あり?」と思うようなスポットに立っていて、見ていると完璧に止まっている車はやっぱり少なく、ほとんどが低速して、止まる寸前でまた加速して通り過ぎて行っているようなそんな感じ。
でも今朝は、そのオットの話を思い出しながら、しっかり完璧に止まって右も左も見て通過したというのに、息子を無事送り届けて「ああ、いい天気〜、今日はなにしよっかなぁ」なんて考えながら運転していたら、ちょっと油断してしまいました。いえ、もちろん減速はしたんです、ちゃんと。「止まる準備」って感じで。でも完璧に止まらなかったのは事実。
ふとミラーを見ると、サイレンをクルクル廻したポリスカーがぴったりくっ付いて走ってました。あちゃ〜。

「ストップサインで止まらなかったけど、急いでたの?どこ行くの?」
「いや、急いでた訳でもないですが、あれ、おかしいなぁ、止まったと思ったんでけどねぇ。いえ、オットがロイヤーで、大学で教えてるんで、ランチを届けに行って(嘘)これから家に戻るところなんです」
「ロイヤー」って部分を思いっきり強調して言いながら免許証を見せて、「じゃ、今度から注意しなさいね」って言ってもらえることを期待して待っていたんですが、あれあれ??なんで??そのまま免許証を持ってポリスカーに戻って行ってしまった。ってことは、がっくり、チケット確定ですわ。

なんで、なんでよ!!全く同じシチュエーションなのに、チケットをもらわないで済んだ人もいるのに、またなんで私だけ!!なんで私よ〜〜!!!と怒り爆発寸前。
オフィサーがチケットを持って戻ってきて、「この期日までに裁判所に出頭しなさい」とかなんとかお決まりのことを説明している最中も、心の中でぶつぶつ、ぶつぶつ。「不公平だ、不公平過ぎる。こんなの許せない」と声無き叫びをあげる私。

ああ、むかつく〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!

自分がストップサインで止まらなかったという事実はもちろん悪いんですが、それにしてもどうして、今日のこの時間に私が選ばれてチケットをもらうはめになるのか。ああ、ついてない。人生は不公平だ。

と、オットに怒りをぶちまけていたら、「まぁまぁ、それが人生なんだよ。仕方がない。でもラッキーだよ、そのチケットだって、ロイヤーの夫がすぐに片付けてしまうんだから。なかったことになるよ」と楽観的。そりゃいいわさ、キミはもらわずに済んだんだもんね〜。ロイヤーだからね〜。

と、怒りは間違った方向に大きくなっていくのでした。