勇気を出して「お刺身」を食べてみた

Lacy2006-11-02

先日のこと。日本からイサカに駐在で来ている方にこんなことを言われました。

「コートランドのプライスチョッパーには冷凍のお刺身が売ってて、おいしいんです」

ええ??冷凍のお刺身??どこに??

よく買い物に行く店なので売り場はそれなりに知り尽くしていたと思っていたけど、知らないところにそんなものが売っていたの?と思ってびっくりしながらよくよくお話を伺ってみると、それは別に「刺身」として売られているものではなくて、こちらではステーキ用とされている単なる冷凍のマグロの切り身のことで、それを刺身として食べているというのです。

さらにびっくり話は続き、「サーモンも生で食べている」と言うではないですか。なんでも「一度冷凍させると菌が死ぬから大丈夫」だそうで、生を一度冷凍させそれから解凍してお刺身にしているのだそうです。

ほ〜。

でも、でも。こういう話を聞いたの実は初めてではないのです。近所に住む京子さんも「いつもあのマグロを刺身にして食べている」とずっと昔から言っていて、私が「本当に大丈夫なの?」と言うと「だって、釣られた後からずっと冷凍でここまで来てるんだから大丈夫だよ」とのお答えが。しかも一度も具合が悪くなったことなどないという。

ふ〜ん。

京子さんだけならまだしも、日本から来ている人までもがあの冷凍マグロを刺身で食べている、しかもおいしい、皆元気、と聞けば、私が黙っていられるわけがない。早速お店へ出かけ、いつもはグリルして食べていた冷凍マグロの切り身を買ってきました。よく見てみると、赤みだけどなんだかおいしそうに見える。

今まで気にもしなかったパッケージをまじまじと見てみると、インド洋で釣れて、その後「何とか製法」という特殊フィルターを使った冷凍方で保存しました、と分かるような分からないような説明が。多分「鮮度はいいですよ」とか「安全ですよ」とか言った意味なんでしょう。

とりあえず冷蔵庫で一晩解凍し、今晩いよいよ「冷凍マグロの刺身」が食卓に上がる時がきました。もちろん食べるのは私だけ。夫は「俺は要らない」と、やはり不安は隠せない様子。彼はお寿司は食べる人なんですけれどね。

さて適当な薄さに切って、醤油&わさびを付けて、お供はもちろん真っ白な炊き立てご飯。

パクっ。



「う、うまい」



これがびっくり。ちゃんとお刺身してる〜。

考えてみれば、レストランで食べるツナステーキも「焼き方はどうしますか?」「レアで」なんてやってるし、料理番組を見ていても、「ツナは中がまだ赤いくらいでOK」と言った「たたき」みたいな料理法を紹介しているし、確かに京子さんが言うように「釣られた直後から冷凍」ならば、日本で売られている安いお刺身と同じなのではないかしら?

三崎のマグロには程遠いにせよ、これなら手軽に日本の味が楽しめるかも…。

でも、やっぱりちょっと心配は心配で。今はまだ元気ですが、この後突然!なんてことにならないだろうか。ちなみにカキには過去2度も当たっていて、それはそれは死ぬ思いを経験しました。あれは本当に悲惨です。

あんなことにならないといいなぁと祈りつつ。