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「ネスティング」

「ネスティング」という言葉を聞いたことがあるだろうか。ネストは「巣」で、ネスティングはだから「巣作り」とでも言えばいいか。妊娠中にはこの言葉をよく耳にした。看護婦さんに「ネスティングしたくなるわよ」と何度も言われたものだ。

もうすぐ子どもが生まれてくるという体の変化が、動物の本能を呼び覚まして、巣作りという行為に没頭したくてたまらなくさせる。

もっともそこは一応人間だから、鳥のように巣を作ったりするわけではないのだけれど、とにかく無性に家の中を片付けたくなったり、一日中料理をしてみたくなったり、日ごろやらない家事をどうしてもやりたくなったり、そんな現象が起こるのだ。

医学的な詳しいことは分からないけれど、突き詰めていくと、きっとホルモンのいたずらなんだろうなぁという気がする。だから、妊娠していない今も、時々このネスティング現象に見舞われている私。

先週から、もう家の中を片付けたくて、片付けたくて仕方がない。クローゼットの中のこと、地下室のこと、食器棚の中のことが、気になって気になってどうしようもないのだ。

一応誤解のないように言わせていたくと、我家は別にすっごいきれいに片付いていると自慢できるほどではないけれど、かといって台風が通り過ぎた後のような散乱ぶりでは決してない。いつでもそこそこ片付いている、様に見えるようにはしてあるつもり。

でもこのネスティングの時期は、もうそれでは満足できないのだ。という訳で、今回は、まず夜中の1時までかけて雑貨をしまってあるクローゼットの中を整理した。季節ごとのデコレーションアイテムがごちゃごちゃになっていたのがすっきり整頓されて、どこになにがあるかが一目瞭然になった。素晴らしい。

それからキッチンは、新しいカートを買ってきて設置し大掃除。使わないものをさっさと捨てて、棚の中を一気に整頓。おかげでカウンターの上に散乱していた小物がすっきり片付いて、広くなったような気がするくらいだ。これも素晴らしい。

それから、家中のカーテンを洗ってアイロンをかけてみたり、薬箱の中を整理してみたり、まだまだいろいろやっていて、そんな合間に、ぬかみそまで捏ねたりしている始末。

もちろんこれら全部、基本的に息子が寝た後にやっているので、はっと気づいて時計を見上げると夜中の1時を過ぎていたなんてことは珍しくなく…。だけど、一端このネスティングが始まると、まるで何かに憑かれたようで、疲れていても眠くてもそんなことお構いなしになってしまうのだ。

して、次のプロジェクトは、何にしようか。