息子の誕生日に思う

想像通り、あっという間に一年が経ってしまった。今まで経てきた人生の中で、恐らく一番早く過ぎていってしまった一年だと思う。

でも、その「あっという間」の中には、信じられないくらいたくさんの出来事があって、そうしてそれらがこの365日の間に起こった出来事かと思うと、やっぱり一年ってそんなに短くないんじゃ、とも思う。そのくらい、充実した一年だった。

とにかく、息子は元気に1歳になった。

そのことへ、ひたすら感謝の気持ちで一杯だ。

そうして、とりあえずなんとかここまで母親としてやってこれた自分にも、ご苦労様と言ってあげてもいいかなぁ、と思う。一年前のあの朝、息子を授かってからの毎日は、それまでの自分の毎日からは比べ物にならないくらいの変化だった。その変化に戸惑い、いらだったことも事実だけれど、でも、私はそれはとても自然なことだと思ったし、だから自分なりのペースでゆっくりやっていけばいいのだと、そう信じた。結果、私は息子と過ごす毎日がとても楽しかったし、子育てに関する迷いや悩みも、最小限で済んだような気がする。

すでに、あの小さかった頃の息子が懐かしい。子供はこんなにも速いスピードで大きくなっていってしまうのだなぁ、それはちょっと寂しい気さえする。「ハフハフ」と小さな音を立てながら、懸命に私のおっぱいを吸っていたあの姿、寝返りが出来なくて悔しそうに泣いていたあの姿、それからしっかり握り締められた手の中にはごみがたくさん詰まっていたことや、哺乳瓶を嫌がって嫌がって号泣したこと、それらはもう出くわす事のない時間なのだ。

でも、これからももっと違ったたくさんの出来事が私を喜ばせて、楽しませて、悲しませてくれることだろう。そう考えると、わくわくする。

どうしたって、彼と過ごす毎日が私にとってかけがえのないものであることには変わりはないのだから。

お誕生日おめでとう。これからも健やかに。