久々に髪を切る

昨日、久々に髪を短くしました。アメリカに住むようになって初めて経験するショートヘアです。都会に住んでいればおしゃれな内装で腕のいいスタイリストがいるサロンを見つけることなんて、なんら難しいことではないのでしょうが、ここ田舎ではそうはいきません。サロンとは名ばかりの、施設も、またそこで働いている人も「古い」ような、そんなお店ばっかり。だから、これまで髪のことでは、本当に苦労してきました。一度なんて、ウェーブヘアになるはずが、なんとびっくりのアフロにされたこともあったくらいです。ヘアスタイルを説明するとき、キーになるのはそのニュアンスだと思うんです。が、それがやはり英語では難しい。さらに、アジア人特有の髪質に、こんな田舎のスタイリストが馴染みがあるはずもありません。なので、もういつからか「なりたい髪形」になることは諦めてしまっていました。で、とりあえず清潔に見える「後ろで束ねたスタイル」、これがここしばらくの私の定番となってしまっていたのです。

でもでも。日本では髪を切るたびに違ったスタイルにしていた私としては、毎朝鏡でみる自分の姿に嫌気が差していたのです。しかも、なんか老けて見えるし。ああ、なんとかしたいなぁ。と思い立ったら、すぐ行動。最近新しくオープンしたサロンへ出向いてみることにしました。幸い、私の髪はすっごく早く伸びるので、仮にえらいことになっても、ちょっとの辛抱で済むだろうと。

平日の9時ごろに出かけたら、店にはお客は誰もいなくて、スタイリストが1人だけ。選択の余地なく、私は彼女の腕に全てを任せることになったのです。ところが。シャンプーが始まって気づいたのです。「彼女はなにかが違う!」今まで経験したどのシャンプーも、本当に雑で、泡をつけたら流しておしおまい、的なものがほとんどだったのですが、彼女のそれは日本でのシャンプーに匹敵するくらい丁寧で気持ちいい。しかも、しっかり、しっかりすすいでくれます。久々に、他人にシャンプーしてもらうことの快感を得た気がします。

で、カットが始まって、確信。「彼女だ!」と。私が「今回は、ちょっと短くしたいんです」というと、「あなたの髪は重いから、じゃ、ここをこうして、ああして」と的確なアドバイス。しかも、カットの仕方も実に丁寧なんです。見る見る間に、鏡の中で重々しく映っていた黒髪が、すっきり仕上がっていきます。この間、45分はかかったでしょうか。笑っちゃいますが、これは最長記録なんですよ。アメリカで髪を切ってもらって、ここまで時間をかけてカットしてもらったこと、なかったんです。一度なんて、オットもびっくりするほど、全部で15分もかからなかったこともあったほどです。さらに、カットが終わると、これまた丁寧なスタイリング。計1時間!サロンで過ごしたことになります。

もちろん、仕上がりには大満足。そうはいってもやっぱり日本のサロンのようにはいってないと思いますが、この3年で初めて満足してお金が払えたことに、私はかなり嬉しい思いでした。今後も彼女がいるかぎり、彼女にお願いしようと決心しました。夏らしショートヘアで暑さも快適に乗り切れそうです。