アメリカの大学の卒業式に出てみた

5月はアメリカの大学は卒業シーズンになります。この後、長いお休みがあって、新学年が秋に始まるわけです。オットは2つの大学で教えていますから、先週から立て続けに2校の卒業式の予定があって、さらに、そのうちの一校SUNYコートランドではあのヒラリー・クリントンがスピーチに来るらしいというので(ここは彼女の地元なんです)、ちょっとした野次馬根性で、オットに頼んでチケットを手配してもらったのでした。結局、なんと運の悪いことに、その当日、なんだか体調がすぐれず参加は断念。妊婦ということもあって、あまり無理をしたくなかったのです。が、ヒラリー、見てみたかったぞ。なんでも、「やっぱり」時期プレジデント狙ってるっていうような内容のスピーチ、したらしい。ほほう。

そんな訳で、体調を整えて、昨晩、もう一校の卒業式の方に参加してきました。こちらはコミュニティ・カレッジといって2年の短大なので規模は少し小さくなるのですが、だからその分ホーミーな感じのセレモニーで、日本人の私には馴染みのある雰囲気でした。

まず、驚いたのが、卒業式といっても、卒業生はみなカジュアルな服装であること。サンダルに、短パンに、といった全くの普段着の生徒が多いこと。もちろん、ちゃんと正装している生徒もいるんですが、その辺は皆さんあまりこだわらないと見ました。もっとも、ほら、あのガウン着てるんで、服装が目立たないっていえば目立たないんだけど。次に、日本ではごくごく静粛なムードで進められる式次第ですた、さすがアメリカンとでも言えばいいのでしょうか、みんな式を楽しんでいる様子。手にしたホイッスルを鳴らしてみたり、叫んでみたり、バルーンで盛り上げてみたり。もっとも、卒業を祝うというのはそういうことかもしれないなぁと思いました。これまでの苦労が報われて、それをお祝いするのが卒業なわけで。日本みたいに、し〜〜んと静まり返って、寝てるんだか、起きてるんだか分からないよりも、ずっといいなぁと、見えていて羨ましく思いました。

さて、式の流れですが、最初に、教授方が一列になって会場に入場してきて、彼らはみんなステージの上に座ります。その後、卒業生が入場してきて、会場に設置された席についていきます。その周囲を囲むようにして、私達ゲストが座ります。式自体は合計2時間半といったところで、日本のそれと基本的には同じだと思いました。ただ、大きく違ったのが、優れた教授の受賞発表と、優れた生徒の受賞発表なんてのがあるんですね。その内容も多岐に渡っていて、日本みたいに単なる「総代」ってのとは少し意味合いが違うように見えました。その後、卒業生の名前がひとりひとり読み上げられて、ステージにあがって卒業証書を授与されると、式はお終い。その後、レセプションが始まります。

私自身の卒業式なんてものは、遠い昔で、すでに忘れかけているほどのものですが、久々に振れた学校の雰囲気やセレモニーの空気には、ちょっと感動してしまったほどでした。