え、そんな急に???大移動?!

コートランドに住み始めて早2年。オットの仕事もこのまま安定であろうし、私もなんだかんだと田舎暮らしを楽しんでいるし、というわけで、現在のアパート暮らしから、持ち家の購入を考えるようになった我が夫婦。

オットは弁護士であるため不動産ライセンスも持っているのだが、私はこれまでの人生で家を買うなんて考えたこともなく、早速新聞やフリーペーパーをチェックしたりして、自己流に勉強を開始してみたら、まぁ、ここコートランドの不動産の値段は驚くほどお買い得でびっくり。特に東京に暮らしていた私たちなので、その差は天と地ほどで、「ああ、東京に住んでいたら家なんて10年経ったって買えないわ」と思うとちょっとラッキー。

そもそも土地の広さの桁が大幅に違う。ここでは1000坪単位が基準だし、農場でも開けそうなほどの土地が一般住宅地用として売られている。しかも1坪の大きさだってよくわからんというのに、ここではエーカーなんて使ってるんでもっとややこしい。とりあえず、難しいことはいいので、写真の載っているアドで外見が気に入った家が見つかったら見に行く、と言うのを繰り返し続けた。で、気づいたのね、自分達がどういうスタイルの家が好みなのか。

なんと、私もオットも「古〜〜〜〜〜い」家に惹かれてしまうのでした。ここでいう「古〜〜〜〜〜い」家というのは、ざっと100年から200年築年数がたった家のことで、だからもちろん基本的には木造だし、窓も木枠だったりする。キッチン、バスルームなんかは近代的なものに比べればそりゃ狭いが、なんといっても、今の建物にない雰囲気と味がある。そう、これがたまらなく魅力的なのですね。ずっと前にここでも書いたけど、こっちに来てから急にアンティークなんかに興味を持ち出したせいか、「ああ、この家ならあの家具がしっくりくるなぁ」なんて考えてるだけでうっとりする。逆に言えば、今のアパート暮らしではアンティークもただのおフルに見えちゃうのよね。

そんな中で出会ってしまった一見のお家。1836年に建てられたイタリアン・ルネッサンス・スタイル建築で、外見は「真っ白な四角いマンション」といった風情。中に入ると天井がぐ〜んと高く、だから部屋のドアもとても縦に長くて、優雅に見える。床はオリジナルのハード・フロア(板バリ)で、ドアやドアノブまでもオリジナル。バスルームやキッチンは、1940年ころに修築されたらしくオリジナルではないが、それでも十分に懐かしいデザイン。1階にはキッチン、バス、ダイニング、リビング、ファミリールーム、ベッドルームと、メイド用の小さな部屋があって、カーブした階段を上がって2階へ行くと、4つのベッドルームと、バス、クローゼットなどがある。で、ガラージは3台分もあり、その隣にはサンルームもついていて、庭は野球ができそうに広い。というように、まぁ、夫婦2人には持て余すほどのスペースがあるのですが、こういう余裕たっぷりの空間も古い家ならではかと。

とにかく、これぞドリーム・ハウスといわんばかりの物件で、かなり本気でそろばんをはじき出した私たち。この先どうなるかはまだ分かりませんが、もしかして、もしかすると、この夏の予想外の大移動となったりして…。はて。???