痩せるということ、西・東

こっちで生活するようになって2年。「やっぱり」と言うわけで、悲しい予測通り体重は増えてしまった。ああ、ここで、このままの自分を許してはいけない。なんとか元に戻らなくては…、と、もう何ヶ月前からも言ってますがね。ははは。

さて。そんな事情なもので、雑誌のダイエット特集はかなり気になってチェックしています。(そういえば、ちょっと余談になりますが、この「ダイエット」という言葉、日本語だと「痩せること」の総称の様に使われていますが、英語ではあくまでも「食事療法」のこと。だから間違っても「私ダイエットしているから、ジムに行くの」なんて風には使いませんのでご注意を。)
すると、気づいたことがあるのですよ。日本でお手本とされている痩身のためのダイエットと、こっちのダイエットには、根本的な違いがあることを。

例えば、「2週間で何ポンド落とすためのダイエットメニュー」とかいうのが、もうしょっちゅうあるのだけれど、これがどれもみんな「3食+2間食」が基本になっているのです。つまり、低カロリー、低脂肪とされる朝食、昼食、夕食の他に、朝と昼の間の間食と、夕食と寝る前の間の間食がかならず含まれて設定されているのです。日本の常識としては、食事を見なおすことはイコール、ムダな間食を減らす、省くことで、それが基本的にはダイエットの第1歩、過剰なカロリーの摂取につながるんだよねぇ。ところが、アメリカ式では、3食のカロリーもそこそこ押さえるんだけど、それ以外にちゃんと「低カロリー」な間食を摂る様に設定されているわけだ。いやね、だったら、3食をもうちょっと食べておいても、特に寝る前のスナックなんていらないんじゃないの?と思うんだけど。違うのかなァ。

しかも、こうしたスナック類は「低脂肪、もしくは、無脂肪ならよし」をされているのだけれど、考えてみたら、どっちにしたってカロリーの摂取にはなるわけで、本当に体重を減らしたい人なら、ここには手が出ないはずなのだが…。うちのオットなども平気で、寝る前にシリアルなんかを食べ始め、「シリアルは低脂肪だから大丈夫」と言ってのける。アメリカ人はやたらめったら脂肪のことを気にするけど(無脂肪のバター、無脂肪のハムなんて一体どうなってるの?と思う)、肝心のカロリーのことには総体的に無頓着な気がするなぁ。

「あそこまで太っている人ってさ(注:この場合、すっごい肥満体を指す)、あそこにたどり着くまでに、どうにかしようって思わなかったのかな?」
「きっと、まだ大丈夫って思ってたんじゃないの?」
「ふ〜ん。でももう大丈夫じゃないんだから、痩せようとか思わないのかな?」
「あそこまでいっちゃったら、もう気にならないんじゃないの」

私と韓国人のアンジャの会話であるが、私たちは二人ともアメリカに来てから、実は同じくらい体重が増えてしまい、そのことをとても気にかけている(で、一緒にYMCAへ行っている)。が、回りの人間はそんな私たちのことを、「そんなに小さいのに、それ以上小さくなりたいの?」と思っているのもちゃんと知っている。でもですね、ここがターニング・ポイントなのですよ!!気になっているうちなら修正可能ってことです。気にならなくなったらお終い。だから、そんな雑誌の特集通りに間食なんて食べてないで、無脂肪だからOKなんて言ってないで、本当に体に必要なカロリーの摂取だけに止めるべきです!

思ったんだけどさ、1度、日本の女の子がやっているダイエット、こっちで紹介してあげたらどうかと。「アンアン」とか「フラウ」とかのダイエット特集、きっとこっちの人には「目からうろこ」だと思うから。