最近の「これはいけるぞ」

アメリカにいて、ソーダ(炭酸飲料)を飲まないと、飲み物の選択がすっごく限られてしまいます。それくらい、この国には炭酸飲料が嫌というほどどっちゃりあって、ソーダを冷蔵庫に常備していない家庭というのはありえない、と言いきってもいいし、どんなレストランでもファストフードでもソーダはまず飲み放題で、ほとんど水と同じ感覚ですな。なるほど、水と同じだから、あんなにたくさん飲むわけだ。見ているこっちがゲップがでそうになるほど、皆でっかいカップでガブガブ飲みますね。

さて、私は実はソーダが苦手です。子供の頃、カルピスとソーダは「骨を溶かす」とか「歯を溶かす」とか言って飲ませてもらえなかったので、ソーダがなくても平気な大人に育ちました。もちろん、そうは言っても飲むときには飲むのですが、飲んだ後に「さらに喉が乾く」ような、後口に残る甘ったるさがやはり好きになれず、できれば飲まないでいたい、と思っている方です。ジュースもあまり積極的には飲まず、常時飲んでいたものはウーロン茶とお水ってなくらい。日本だとあのマクドナルドにすら「爽健美茶」があったものね…。お茶がないレストランってものありえないって思うし。

そんな私なので、アメリカに住んでいるからといっていきなり「コーラ」を水代わりに飲めたりするはずがありません。これがかなり困るのです。つまり、お店で飲み物の選択が非常に狭まってしまうからです(アルコール類は別としてね)。ソーダなら種類がたっくさんあるのに、それ以外では水、レモネード、コーヒーってな具合。そこで私は大抵どこでもコーヒーをオーダーします。元来コーヒー党なので、ハンバーガーでも、ピザでも、パスタでもコーヒーでOK。アメリカにはどんなお店にでも「デキャフ」と呼ばれるカフェイン抜きのコーヒーがあるので、多少たくさん飲んでもカフェインの取り過ぎへの心配はありません。

ところが、これがうちのオットに言わせると「気持ち悪い」というのです。特に「ピザとかハンバーガーにコーヒーなんて、信じられない」・・・でもこれはオットのみならず、アメリカ人なら誰でもそう思うらしく、それを証拠に、以前マクドナルドで「チーズバーガーとコーヒー」とオーダーしたら「え?コーヒー?」といわれてしまったことがあります。彼らにとっては「ピザにはソーダ」「バーガーにはソーダ」でなくちゃ「おいしくない」のだそうです。

確かに。日本食に置き換えてみても、おでんと牛乳とか絶対嫌だし(余談:学校給食って今考えたらすっごい組み合わせでしたね。いっくら栄養のバランスが良いからっていったって…)、日本ソバとグレープジュースなんて組み合わせはありえないですよね(そういう組み合わせがお好みの方はごめんなさいです)。おでんだったら熱燗がいいし、おそばだったらソバ茶がいい・・・。考えてみたら、ピザとソーダも、これと同じってわけです。

そんな私ですが、先日、「これなら飲んでもいい」と思えるソーダに出会いました。新発売の「レモン・フレイバー」のダイエット・コーク。(ペプシからも同じ物が出ているようですが、私は元々ペプシよりコーラがましだと思っているので、そっちは未体験)そういえば、日本の喫茶店でコーラを頼むとレモンがついて来たりしてたのがあったな、と思い返していたのですが。この組み合わせはよろしいです。そんなにすっごくレモンの味わいがあるわけではないのですが(だって、アーティフィシャルですからね)、レモン・フレイバーのせいなんだか、気になっていた後口の甘ったるさがあまり感じられないのです。チェリーコークがあるくらいなんだから、レモン・フレイバーを足すことぐらい簡単だったんでは?と素人は思ってしまいますが、まぁ、とにかく今ごろの新発売です。

とは言っても、やはり「骨」や「歯」のことは気になっていて(笑)、アメリカ人のようにゴクゴクとは飲めない情けなさでありますが。