歯医者さんを初体験

この間、普通にご飯を食べていら、なんか硬いものが入っていて「なによ〜」と思って取り出したらな、なんと歯の詰め物が取れてしまっていたのでした。結構大きな詰め物だったので、歯にはぽっかり穴があいているし、「こりゃ、すぐに歯医者にいかなくては」と、デイブに歯医者さんを探してもらうことにしました。結局知人の通っている彼いわく「腕の良い」歯医者さんを薦められ、予約も取れたのは嬉しいのですが、なんとその歯医者まで45分もかかるというではないですか!「ええ〜、ただの歯医者に45分もかけていくのぉ〜、もし『明日まだ来てください』とか言われたらどうするの〜」と面倒くささが先にたつ私。デイブは「いいよ、連れていってあげるから」と平然。ま、アメリカ人には車で45分の距離なんてのは、どうってことないんでしょうが。でも、このまま歯に穴を開けたままでもっと悪くなったらいやだし、と遥々出かけることにしたのでした。

アメリカの歯医者が全部どうか知りませんが、ここは個室になっていて、結構広い部屋の真中にポツとあの椅子が置いてある。妙に落ち着かない感じで椅子に座って待っていると、先生が登場。この歯医者さんは黒人ご夫妻が経営されていて、私の担当は奥さん。それが、まぁ、かっわいい人で「女優みたい」とドキドキしてしまったほど。笑い方も可愛くてしかも豪快で、笑ったときに見える歯は、もちろん真っ白。
素敵な笑顔で私の口を覗きこみ、「はは。ここね。じゃレントゲン撮りましょう」と、そこに座ったままでレントゲンを撮って数分後。「これはね。この詰め物の下に小さな穴があいていたのね。だからそこに年月と共に水分が入って、取れちゃったんだ。とりあえず、その穴のところまで掘って、で、また埋めましょうか」「しかし、ずいぶんピッカピカな金属を使ってるのね〜これはここでは使わないわね」・・・。アメリカではもっとマットなグレーの詰め物と、歯と同化する白い詰め物があるんだそう(日本にもあるのかな)。歯のことはすごく気にする人種だからね。でも、この白い詰め物は保険外。医療費が高いアメリカで保険外ってのは相当の負担になるので、個人的には興味があったが、デイブの手前、私は迷わず「グレーでいいです」と即答。
すると先生は、「これでちょっと口内の感覚をなくします」と明るく言って、なにかを口内に塗りたくってから、「はい、チクっとします」と、麻酔を打ってしまった。んん、変な味が…。「それ、なに味か分かる?」「なんかココナツびたいな味ひます(ココナツみたいな味します)…」「すごい!そう、それね、ピナコラーダ味なの」・・・・・・・。先生が可愛くなきゃ怒ってたぞ。
さて、どんどん感覚のなくなる左半分の口。「舌が、分厚くなった感じしてきた?」「(うなずくのみ)」「じゃ、はじめましょうか」。そうして、治療は全く日本とおんなじでした。が、「はい、終わりました」「3時間は固いもの食べないでね」「12月、クリーニングでお会いしましょう」と、ものの15分で終わってしまったのです。日本なら、けずるだけで一回、型とって一回、詰め物で一回、と、一本の歯を細かくわけて治療しますよね?(私の歯医者はそうだった)一気にやってくれよ〜といつも思っていたが、詰め物を作る手前仕方ないのかな、て思って。ところが、さっすがアメリカ〜、早いのなんの。詰め物はまさに言葉どおり「詰めただけ」。でもしっかり詰まってるみたいだし、これなら日本でもやればいいのにね。
とにもかくにも、無事、初めての歯医者さん体験は終了したのでありました。